2013年2月27日水曜日

[CEDEC 2012]表情による,言語を超えたコミュニケーション。「表情認識の簡易化と活用」_1

表情は世界共通のコミュニケーション タイトー ON!AIR事業本部開発部 藤井栄治氏  CEDEC2012で,タイトーのON!AIR事業本部開発部のデザイナーの藤井栄治氏が「表情認識の簡易化と活用」と題した講演を行い,表情認識の技術をコミュニケーションに応用するアイデアを提示した。  藤井氏は映画「ファイナルファンタジー」のシーケンススーパーバイザーや,のムービーディレクターなどを務めてきたクリエイターだ。これまでにも,rmt,音声を認識してCGキャラクターの唇の動きを同期させる(リップシンク)用のプログラムなどを開発し,作業の省力化に成功した実績を持っている。  旧来のコンピュータの役割は「高速?自動で省力化することによる作業効率のアップ」にあったが,現在は「表現手段」にまでなっており,今回の認識技術は表現手段として開発したと藤井氏は語る。  世界にはさまざまな言語があり,言語が異なると円滑なコミュニケーションは困難だが,顔の表情は言語によらない世界共通のコミュニケーション手段だ。丸と点を組み合わせたようなシンプルな絵でも表情を理解することができるが,静止画だとコミュニケーション手段としては弱いのではないか,と藤井氏は指摘する。笑っていた人が泣き出したりなど,表情が動きを伴っていれば,より一層人の関心を引き,コミュニケーションを高められるという。  ここで氏は自作プログラムのデモンストレーションを行った。藤井氏がカメラに向かって表情を変えるとCGキャラクターの顔も同じように動く。驚き,笑い,怒り……藤井氏とCGキャラクターが同じ表情をするのだ。 藤井氏とCGキャラクターの表情がリアルタイムでシンクロしているのが分かる ペンギンと人が同じ表情をする。表情パラメータ化の秘密  藤井氏のプログラムは,カメラで顔を撮影したあと,「顔認識」に続いて「表情認識」を行い,その結果をCGキャラクターに反映させている。顔認識と表情認識は同一視されがちだが,DQ10 RMT,中身はまったく異なる技術だという。  顔認識は普段我々が使っているデジカメでおなじみだ。画像の中から顔と思われる部分を抜き出し,顔面画像データベースと比較することで,画像内に顔があるのか,あるとすればどこなのかといった情報を取得する。  一方,表情認識は顔がどんな表情をしているのかを認識する。顔画像から目や唇の周囲,鼻の下など,表情を変えると動く複数の特徴点を抽出し,特徴点をつなげた際の歪みを見ることで表情が分かる
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